アントレ講座の進み方(2010年の場合)
初回講座の翌週からチームに分かれてチームビルディングを行いました。
ミーティングの運営方法や、プレゼンテーションスキル、その他のビジネススキルの基礎についても学びます。
情報の収集方法の講義では、効率的に情報収集する方法を学ぶことができました。目的から逆算すること、時間を決めて行うことなどを学びました。
2010年は某口コミ系のIT企業様からの課題を頂きました。
『今ある口コミのサイトを使って、どう売上を伸ばしていくのか』
この課題では効率的なミーティングの重要性と、リサーチの重要性を学びました。
チームメンバーでミーティングして、どういった方向性を考え、リサーチするのかを話し合い、分担します。ミーティングの濃度によって、どんな調査を行うかなど、その週の過ごし方が断然変わります。
(机上の空論をグルグルしていては、次の週にその案はボツだと判明し、再度仕切り直しになってしまいます。また、ボツと気づくのが遅くては発表に間に合いません。)
自分の知り合いに意見を聞いたり、お店などに直接話を聞きに行ったりしました。限られた時間内でいかに次につながる議論をするか、また、裏付けとなる情報をとるために、リサーチする・ヒヤリングに行くということが大切だということを、身をもって実感しました。
2010年は某技術系のベンチャー企業様から課題を頂きました。
『この特殊な技術による高度な処理ができる半導体を使って、それを生かせる製品は何か』
この課題では特許庁の方々にもご協力を頂き、今後ホットになりそうな分野などのお知恵を借りながら進めていきました。
技術をベースとしたビジネスで、自社で製造するのではなく他社と提携しつつ行っていくビジネスについてどんなステイクホルダーが存在するかなどを学びました。その技術に関する理解も必要ですが、世界での市場やニーズの調査はもちろん、今後の見通しや他に提携するとしたらどこの企業がいいかなどを調査検討することで、技術が世の中に出て行くときの全体像を垣間見れた課題であったと思います。
講義が始まってから少しずつ進めてきた自分たちの課題は、講座の課題2が終ってから本格的な検討を始めます。
何をテーマにするかを決めるのにも結構な時間がかかりますが、課題1.2で培ってきたスキルを生かし、みんな全力で走り抜きます。
ヒヤリングでニーズを調査し、検討に検討を重ね、練り上げます。
最終発表会には、実際に企業に協力して頂いて試作品を作ったり、サービスを運営するためのホームページ試作して披露したチームもありました。
2010年の優勝は『電子楽譜 OZスコア』を発表した『チームOZ』。
明快なパワーポイントに加え、電子楽譜の試作品を用いたデモンストレーションなど、実際に使っているところをご覧いただくことで、オーディエンスの心をガッチリ掴みました。
他のチームは『日本のバスケを盛り上げる』『インテリアになる家庭用野菜工場』『大学向けデジタルサイネージ』『スミカエル(田舎暮らし専用住宅情報サイト)』などのビジネスプランを発表しました。
また、この日は評価に来て頂いた方々から、講評とともに今後の動向や心構えなどをお聞きすることができ、3ヶ月のアントレプレナーシップ論講座の終わりとともに、新しいスタートを心に決める受講生も多くいたことと思います。