好きを仕事にする(竹バージョン)

おはようございます。

超ストレートなタイトルですが、モナちゃんに続き私も思うところをつらつら述べようと思います。

まず、話はいきなり遡ること18年前。当時中2だった私には、何人か好きな先生がいました。そのうちの1人が所ジョージみたいに、趣味を仕事にしてるような社会の先生でした。授業と絡めて話してくれる趣味の話(釣りやバイクや家のDIY)がめっちゃ面白くて、趣味を仕事にするって良い事なんやーと漠然と思ってました。そこで、ある日先生はどー考えてんのかなって聞いたところ、帰ってきた答えはなんと、

「趣味を仕事にしたら趣味が楽しくなくなる。そんなんあり得んわ。」

的なもので相当ショックだったのを今でも覚えています。

多感な時期のショックって思った以上に影響が大きくて、つい最近まで、趣味≠仕事、って固定観念を持っていたように思います。

で、社会人になって9年働いて思うことは、これ。

  • 仕事を趣味にできたら最高
  • 趣味を仕事にできたらもっと最高

簡単に意味を説明しようと思いますが、その前に、「趣味」は「労働時間以外の余暇に好んで習慣的に好んでやること」なので、その定義から「仕事≠趣味」という考え方が排除されてしまいます。(ちなみに、社会の先生はこういう意味で上記発言をしたわけではないと思います)

ってことで、言い直して、

  • 仕事を好きなことにできたら最高
  • 好きなことを仕事にできたらもっと最高

としたいと思います。

まず1つ目。仕事って人生の34%(睡眠時間含む)、43%(睡眠時間覗く)を占めるので(個人差大有り)、好きでもないことにずっと取り組むのって単純にもったいないと思います。お金と同じように、時間にも価値があるので、どーせ同じ時間を使って仕事をするなら、「好きじゃないなー」、「面白くないなー」と思ってやるよりは、好きになってやった方が同じ時間の価値が大きくなると思います。だって人が幸せになるだけじゃなくて、自分も幸せになれるんだし。

あと、仕事をする目的は人それぞれですが、どんな目的で仕事をしているとしても、好きになって取り組んだ方が「よい仕事」ができると思います。「よい仕事」ってなんやって感じかもしれませんが、解けるとインパクトが大きいけどむっちゃ難しい課題に取り組んで、質の高い解を出すことだとして(イシューより始めよ)、そのためには、色んなことを考える必要があります。色んなことを考えるには好きになって考えた方がアイディアが出そうじゃないですか。 好きな人を喜ばせたいと思った時に多分色んなこと考えると思いますけど、それと同じ。

「時間を有効活用できる」、「アイディアがいっぱい出る」しか言ってませんが(笑)、まー、なんてゆーか、経験的に、好きになってやった方が色々上手くいくわけです。要素をあげるとキリがないので、とりあえずわかりやすそうなのをあげました。

で、2つ目。こっちは、確かにそうなんだけど、現実的には中々難しいと思っています。何が「難しい」かっていうと、「好きなことから得られるもの」と「仕事から得られるもの」を一致させることです。

前者は価値観とか本質的な欲求とか自分の内側にある極めて個人的なものによって決められる一方で、後者は「他人」によって価値が決められる社会的なものです。1番ストレートにこれを一致させるには、好きなことを通して生み出すものを、他人に価値があると認めてもらうことだと思いますが、それが難しい。なぜなら、①好きなことを文字通り極めて、②それがその時代のニーズに合致して初めて他人に認められなければならない、からです。

極めるためには、ただの好きでは足りなくて、相当好きである必要があると思います。学生時代の仲の良かった友人が原型師になりましたが、この友人はプラモデルや模型を作るのが好き過ぎて、集中してる時は文字通り寝る時間と食べる時間以外ずっとなんか作ってる感じでした。しかも市販の製品を買ってつくるわけではなくて、テレビや漫画の映像から設計図を描いて素材から調達する感じです。

これだけやっても、時代のニーズにあって認められているかって言われると中々そう言えないと思います。この友人の場合は、ニッチなマーケットではかなり評価されてるみたいだし、認められる程度よりも、好きなことを生業にできてるその事実に凄く満足していて、何より楽しそう。好きなことをして、ある程度認められてるので(すなわちそれで金銭的対価を得ることができてるので)、結果的にかなりうまくいった例だと思います。

大抵は、好きでやったことについて広く一般的にその価値が認められて、さらにその対価を享受するのは難しいって感覚を持っています。どの程度の対価を求めるかっていうのも重要なファクターですけどね。

ということで、(そんなことないよって人もいると思いますが)大抵は、一義的には、好きなことからはやってる時の快感を得て、仕事からは社会的評価や金銭的対価をを得るので、「好きなことから得るもの」と「仕事から得るもの」は、一致していないと思っています。また、その前提として、「好きでやること」と「他人から求められているもの」が一致している必要がありますが、それはさらに難しい。ってことで、「好きを仕事にする」のは中々難しく、あまり戦略的に狙うものでもないように思っています。

キャリア選択の観点から「好きを仕事にするべきか」を考えると、一義的には社会的な評価や金銭的な対価を求めずに、好きなことを極めるだけの覚悟があるなら好きなことを仕事にしたらいいと思います。生活できるかわからないけど、どーしてもやらないと気が済まないってレベルですかね。

そーゆー覚悟がないならある程度社会的に評価されやすい仕事をしつつ、その仕事を好きなる方が最終的な自分の満足度は高いような気がします。一見つまんない仕事でも、心持ち次第で楽しんだり、好きになったりすることができるからです。つまんない仕事を楽しむ方法はまたそのうちコラムにしたいと思います。

思ったより長くなったので、このあたりで筆をおきます。

ではでは。