アントレ2002年のOB・OG会 ~第二回アントレ講座リユニオン 2002年度編~
今回は2013年度受講生の岡田より、2014年12月2日(火)行われました2002年度のアントレリユニオンについてお送りしたいと思います。まず初めに、2002年度受講生の田仲さんによる講演があり、その後、当時の受講生による座談会が行われました。2002年度の受講生の方々は現在、投資会社の不動産運用部門、医療機器メーカーのマーケティング部門、情報サービス会社の広報部門等、理系大学院出身ながら様々な分野で活躍されており興味深いお話を伺うことができました。
2002年受講生の田仲洋之さん(NTTデータ)による講演
―講座参加のきっかけは?
当時は「知的資産マネジメント講座」という名称の東京大学の理系大学院生向けの講義だったそうで、名称からして硬めの講座でした。受講のきっかけは「(研究室があった)駒場キャンパスで単位を取れる科目を探した」というものだったそうです。他の方も「先生が優しそうだったから」「単位が取りやすそうだったから」など、気軽に参加された方が多かったようです。
―「技術×経営」 実際の事例を用いた演習中心の講義
当時の講義内容は
事業に関する基礎知識〜事業価値算定やシナリオ分析〜
リスクマネジメント〜リスク分析とチャンスへの転換〜
知識創造戦略〜利益を生む会社の組織分析〜
資金調達戦略〜ベンチャー企業の資金政策〜
リーダーシップ〜組織とリーダーシップ〜
と「知的資産マネジメント講座」の名称の通り、今よりも少し難しめの講義だったようです。講義形式としては、実際の事例を分析する演習中心で「個人ワーク⇔チームワーク」を繰り返しながら取り組んだとのことで、現在の講座と比べて当時の方が、より「技術を事業化する」ことを念頭に置いた講義だったようです。
当時の大学の講義としては珍しく、ビジネスの最先端で活躍される方々をゲスト講師として招き、それぞれの専門領域からの生の声を受講生に伝える方式だったとのこと。また、受講生のプレゼンテーションは毎回ビデオで撮影され、評価シートと共に映像がVHS(懐かしいですね!)でフィードバックされたそうです。
―自分のスキルを磨けるのは本当にそこなのか?
次に職務経歴のお話がありました。田仲さんがこれまで従事した業務のお話を色々してくださったのですが、その中で特に印象に残ったのが「『傍流』だからこそ身に付くスキルもある」というお話です。ここでいう「傍流」とは、必ずしも企業の屋台骨を支える部署では無いため、人もお金も潤沢になく、会社の中では一般的にあまり好まれない部署とのこと。一方で、サービスの立ち上げから、営業、開発、運用までビジネスの全てのプロセスを経験することができ、一般的に職務が細分化されている「本流」では得られないスキルを身につけることができるとのことでした。このお話から新たな視点に気づかされるとともに、アントレで学んだ「様々な角度で見ること」の大切さを再認識させられました。
―TAのあり方とは?
最後にTAとして2006年からアントレに戻られたお話がありました。TAの構成として、若手・中堅・MBA取得者等のベテランから成り、今よりももう少しバランスが良かったようです。田仲さんがTAをしていた時は、アントレの講義に出席し、その後、夜の1〜2時までメールで対応を行い、土日もミーティングに参加していたとのお話を伺い、「今年を振り返って、私はTAとしてここまで対応できていただろうか」「TAとしてどうあるべきだろうか」と考えさせられるきっかけにもなりました。
―ずっと変わらないマインドとして「自ら一歩を踏み出す」ということ
最後にアントレに期待することについてお話頂きました。ビジネス書等で学べることは、先人たちの多くの失敗や成功の経験から生み出された知見が体系化されたもので、ともすると受講生は、そのような知識体系を真っ先に学びたがるとのこと。ですが、アントレの受講生には、様々な試行錯誤を経験してもらい、自ら新たな経験則を生み出すくらいの思いを持って頑張って欲しいとのことでした。田仲さんの講演を伺って、「自ら一歩を踏み出す」というマインドは脈々と受け継がれているのだと思いました。
2002年受講生による座談会
―気軽に参加した講座が未来への大きな窓口へ
座談会では理系の学生ならではの「この講座で初めてMBAを知った」「他の授業では学べない、『会社がどう動いているか』などをこの講座で学べたことで戦略コンサルを目指すきっかけになった」「将来の選択肢を広げてもらった」等の意見が飛び交いました。また、「普段の授業では接しないメンバーとチームをつくることで、最初はコミュニケーションが取りづらかったがいろんな人がいることを実感できた」といった意見も出ました。これらの意見から私は「新しいものや新しい人に出会えること」も本講座の特徴の1つだと感じました。
―「背中を押してくれる」受け継がれている講座の良さ
座談会では「豪快に失敗しても許してもらえる」「まずやってみなよと背中を押してもらえる」といった意見や、「今まで出会ったすごい人達は『できないと思わない』人が多かった。講座でそのマインドを教えてもらえた」「『こんなことも自分はできるんだな』という経験を早い時期にさせてもらえることで、その後に活きた」というお話もありました。これらのお話から、講座の良さはずっと受け継がれているのだと感じることができました。
まとめ
以上のように、アントレOB・OG会では現在と当時のアントレの違いや共通点をみつめることができたり、様々な分野でご活躍されている先輩方のお話を伺ったりすることができます。この記事をご覧の方も是非、参加してみませんか?興味のある方は、申し込みをいただければ参加可能ですので、問い合わせフォームに「アントレリユニオン参加希望」と御連絡ください。お問い合わせを頂きましたら、スケジュール等の詳細をお知らせします(文責:岡田 翔子)。