学校行動原理と社会の行動原理

学校と社会では基準が違うために基本的な行動原理が違っています。違いにはこんなことがあります

<学校の行動原理>

・自分が褒められることを目指す
・良さを点数で測る
・自分で考える
・言われたことをやる

などです。

一方、社会では

<社会の行動原理>

・周りの人の能力を引き出す
・良さを気持ちで量る
・できるだけ盗む、パクル、カンニングする
・自分で考えて決める

となります。

社会でも「自分が褒められる」ことを目指している人がたくさんいます。学校の行動原理をそのまま社会でも当てはめてしまっているのです。学校でも「周りの人の能力を引き出す」人もいます。

「自分が褒められる」ことを許してしまっているのは、学校が進学塾化することを求められた結果ともいえます。学校も「周りの人の能力を引き出す」面に重きを置きたいはずです。しかし、進学塾化の要請が良い点をとって褒められる行動原理を助長してしまっています。

また、社会では点数では測れないことの方が圧倒的に多くあります(評価の仕方の項参照)。社会では、相手の納得ややる気が重要になるからです(実は学校でも同じなのですが、学校では納得しなくても勉強させます)。これが「良さを気持ちで測る」ことです。

学校ではカンニングを嫌います。しかし、社会では「できるカンニングはする」方がいい。この点には学校の姿勢にも一理あります。訓練をすることも必要だからです。学校では記憶することを強制します。しかし、あまりにも1つの能力にこだわりすぎています。社会ではみんなが知っていることには価値を認めてもらえません。社会では自分だけの考えや知識に価値が認められます。

また、言われたことはやれるが「自分で考える」という視点がない人は世の中にたくさんいます。学校で良い成績だった人に多いようです。だから社会では、学校では成績が良かった人が活躍できず、反対に学校での成績が良くなかった人が活躍することがしばしば起こります。これは少し愉快なことです。